フラワーアレンジメントのようにプランターがフワフワもこもこのお花でいっぱいの『ギャザリング』手法の寄せ植え。
教室で習ったり、本を読んで見よう見まねでチャレンジしている人も多くなってきたような気がします。
『ギャザリング』手法が広まることで、寄せ植えがより楽しく思えたり、興味を持ってくれる人が増えたのはとってもうれいいことですが、
間違った作り方をしてしまうと『ギャザリングは枯れやすい』とあきらめてしまう人も少なくないのではないかとおもいました。
そんな『ギャザリングが枯れるのはどうして?』の質問に答えてみたいと思います。
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「自分で作ったギャザリング寄せ植えが枯れそう」というお客様の例
実は先日、ご自分でつくったギャザリグ寄せ植えのお花が枯れそうで調子が悪いから見て欲しいと、ご近所のお客様が寄せ植えを持って見せに来ててくれました。
直径10センチ程度のブリキのプランターに[ビオラ2株、ストック1株、アリッサム、リーフ1株]合計5株を使って植えたそうですが、確かに全体的に元気がなく、特にビオラがヒョロヒョロして枯れそうなっていたのです。
早速、枯れそうな花をすべて掘り出して根を確かめて見ると思った通り、根が細くなりすぎていました。
ここまで根の土を落としてしまうと育たないし、いずれ花も咲かずに枯れるでしょう。
もう一つ問題だったのは、一つ一つの苗に水苔が巻いてあるものの、そのまま別々にプランターに植えられていたことでした。
『ごめんなさい、これはギャザリングではないですね』と私。
お客様は、「ですよね〜寄せ植えになっちゃいました。」
ギャザリングが枯れないために大切なポイントとしては土の落とし方の他に、植物同士を組み合わせてユニットをきちんと作ることが大切です。
ユニットは、ただ単に美しい花束を作るだけではなく、根を細くした植物同士が支え合って植物の成育を助けあうという大切な意味もあります。
土を落として細くなった根は、上の花を支えきれずに枯れることがあります。
枯れないギャザリングのポイントをお伝えします
ギャザリングポイント①枯らさないための根鉢の落とし方
ビオラを例に落とし方をみてみましょう。
まず、苗の角ばった肩の部分を上から下に削ぎ落とすようにを落とします。
一周ぐるっと落としたら細長い根になります。しかし、先程のビオラのように中の方の根があらわになっていません。きちんと根鉢がが残っています。
他の植物とユニットが組みやすくなります
リーフのロニセラの場合
この苗は2本仕立てで植えられているので容易に二つに分けることができました。しかし、レキのようなパラパラと落ちてくる土に植えられていたので、土がどんどん落ちてしまいそうになりました。
土が落ちやすい苗の時は、分けた後すこしギュっと握りって安定させるか、水苔を上部に軽く巻いて保護してしまう方法もあります。
とにかく、根鉢がが落ちすぎてしまうのはあまり良くありません。
(ただし、アイビーや初雪カズラのように土がほとんど落ちてしまっても丈夫な植物もあります。)
ギャザリングポイント②枯らさないユニットのつくりかた
今回お客様が持ち込んだプランターは10センチ程度のちいさなものでした。
本来なら、1ユニットもしくは2ユニットでいっぱいいっぱいですが、4株をそれぞれ水苔で巻いて詰め込んでいたので、枯れそうになっていたのだと思います。
同じような大きさのプランターに2ユニットで植えてみたのでこちらも参考にしてみてください。
今回使用の植物は、ビオラ、ロニセラの他に、白銀の葉に黄色いお花がつくクリソセファラム、と黄色の葉に紫の小花をつけるブルーデイジーとこちらは4株を使用しました。
クリソセファラムやブルーデイジーは2芽植えになっていたので分けることができました。
根元を確認すると2芽で植えてあると確認。
優しく2つに割る。
土から3センチ上のあたりまで下葉を取る。
肩の土を落とし、細長くする
(土を落としすぎないように注意)
ブルーデイジーも2芽植え。(根元を確認すると生えている場所が違うので分かります)
土が落ちすぎないように優しく割ります。
小さいプランターの時は1ユニットで植えることが多いけれど、今回は分けられる植物が多かったので2ユニットにしました。
1つ目のユニット(ビオラとロニセラ、クリソセファラム、ブルーデイジーの各半分)
2つ目のユニット(ロニセラ、クリソセファラム、ブルーデイジーの各半分)
(プランターの大きさを考えて、分けられないビオラはこちらのユニットには入れませんでした。)
枯れないユニットを作るポイント
・水苔を巻く時は茎の部分にかからないようにする
・土より上3センチのところにある下葉をあらかじめ取り除いておくとユニットをあわせても空気通るような隙間ができるので蒸れにくい
・水苔をぐるっと巻いたあと、ユニットの肩の部分に紐などを巻いて固定すると安定する。
・二つのユニットを入れる器の大きさをみながらユニットのサイズを調整する。
植え込む時は、プランターに用土は半分より上ぐらいまで入れておく。(容器が小さいので用土は後で足す方が良い。)
まとめ
今回は小さめのプランターに植える場合を例に、ギャザリング寄せ植えが枯れないように植えるポイントをお伝えしました。
ギャザリング寄せ植えは一つのユニットをきちんと作ることができれば、ユニットの数を増やすことで大きなプランターでも同じように枯れないギャザリング寄せ植えを作ることができるはずです。
きれいで素敵な枯れない寄せ植えを作るために、まずは分けられる植物かどうか、落とせる土の量など、少しずつ試しながら経験とともにしっかりと1ユニットをつくれるようになることから始めてみましょう。
フルーレも、参考にしていただけるように引き続き少しづつですが植物のことをお話ししていきたいとおもいます。
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